産前産後の体の変化
妊娠してから、産後まで、女性の体は劇的に変化しています。
ただ、お腹が大きくなって、産んだらしぼむ。なんて単純なことではないのです。
ホルモンの関係で筋肉、靭帯は緩むので、骨盤がぐらつく感じがあったり、体は不安定になります。
産後は、全治半年から1年の内臓の交通事故
と言うイメージだとわかりやすいでしょうか?
今は、産後ケアをオンラインとわこう産前産後ケアセンター(わこう助産院)で行っていますが、知らずに腹筋してました・・・
と言う方もいて、ちょっとまとめてみたいと思います。
産後すぐから半年はやっちゃダメなこと
1)ニッパーでお腹を締める
2)起き上がる腹筋をしない
3)片脚でドアを開けたり、物をどかす
4)2足歩行
5)スマホ・PC作業はほどほどに
と言うことで、今回は、1と2についてお話しします。
1)2)
に共通しているのは、お腹を一刻でも早く元に戻したい!と言う願い
わかります。
出産して少なくとも3キロは無くなっているはずなのに、まだもう1人いますか?と思われるお腹・・・
あれ?思ったより、お腹が戻らない・・・
と、焦る気持ち。
ただここで焦ってしまうと、将来にかけて、骨盤底筋群をさらに弱め、尿もれの原因になる場合があるのです。
普通分娩を経験した方はわかると思うのですが、
会陰は、生ハムくらいに伸び、人によっては、会陰切開をし、赤ちゃんを生み出します。
骨盤底筋群は、筋肉の膜が約3層になっているのですが、とても負担を強いられ、産後は脆弱になっています。
立ち上がっただけで、赤ちゃんに押し上げられていた内臓は、ドドーンと、その脆弱になった骨盤底筋群にのしかかってきます。
ニッパーをしてはいけないわけ
(写真はインターネットから使用)
ゆるゆるの内臓を、上からニッパーで抑えてしまうと、逃げ場がなくなった内臓は下に下に押し下げられ、もっともっと、骨盤底筋群に負担をかけてしまうのです。
30年前〜20年前はニッパーは産後の準備品として用意する物でしたが、今ではもってのほか。
締めてはいけません。
とはいえ・・・
お腹を支えるのが何かないと、不安です。
と言う方もいます。
そんな方には、サラシを蛇腹に追ってお腹にぱパタンパタンと
巻く。と言うより乗せる感じで付けるといいでしょう。
なんで腹筋してはいけないの?
歯磨きチューブ・もしくはマヨネーズを想像してみてください。
口を開けて、真ん中から折ってみてください。
口から、飛び出ますよね〜
そんな感じです。
それだけ、ゆるゆるなの。と思っててください。
頑張って腹筋して尿もれしていては、本末転倒なのです。
腹筋は、きちんと、産後の体をケアしてからでも十分間に合うので、焦らないでくださいね!
きちんと戻るお腹を作るためにできること
・授乳時の座り方
・赤ちゃんの抱き上げ方
・抱っこの仕方
・たち座り方
・呼吸の見直し
・重心と姿勢の改善
これらのことはマタニティレッスンや産後ケア教室でお話をしています。
赤ちゃんの抱き上げは、産後は1日に何度も行います。特別な運動をするより、まずは、日常の自分の動作を確認していくことが大事なんです。
たち座りの確認と練習をしただけで産後腰痛で歩けなくなっていた方が、1時間後には歩けるようになりました!と言うこともありました。
動作は日々のことなので、侮れません!
妊娠中は、腹式呼吸ができなくなっています。産後にいきなり頑張って呼吸すると逆に腹圧をかけてしまう方もいますので、おまたを締めて、おへそまで吹き上げる感じで、ゆっくりとはく。そのあとはリラックスする。を繰り返すこと。
これも、最初は締めているようで、実は骨盤底筋群を押し下げてしまう人もいるようですので、最初から頑張るのはダメです。
仰向けのまま、肩の力を抜いて、ゆったりと、呼吸をする。そんなことから始めてみてください。
詳しくは、いろんな動画をyouttubeで出していますので、よかったらチャンネル登録お願いしますね!